- LP
Various - Vincent Moon
Chansons De Russie / Песни России
Le Saule
- Cat No.: LSL18LP
- 2021-01-31
個性的なアーティストのPVだけでなく、ロシア(オセチア、ダゲスタン共和国、チェチェン共和国)、ブラジルはレシーフェ(パラー州のビヨンセことガビー・アマランチスのライブは必見! https://www.youtube.com/watch?v=xZurp_HAcP4 )、2015〜16年のFuture Terrorでのカウントダウンパーティにも出演し、モルフォシスも自身のレーベルで紹介する、センヤワのライブドキュメント(https://www.youtube.com/watch?v=1mm0u2dQhQw)。他にもハイチ、フィリピンなど様々な"辺境"の音楽を撮り回り、蒐集する音楽紀行を"A traveling visual album"といい独特のスタンスを確立した彼。
最新の仕事はどうやら2016年亡くなったブラジルのレジェンド、ナナ・ヴァスコンセロス(https://www.youtube.com/watch?v=cy0ugGXX4Z8)のようです。
今までペルー現地盤で散々フォルクローレを掘ってきましたが、コレは音楽家ではなく映像作家の記録ということで、「ワールドミュージック」とは感覚が異なる録音作品となっております。
リマ、フニン、アヤクーチョ、アレキパ、クスコ、ウカヤリ、ロレートの各地で録音され、映像作家が嗅ぎ取るフォルクローレの霊性をヴィジュアライズし音盤に落とすという不思議な映像∞音楽。蘊蓄のあとに残るのは歌の素朴な優しさ、ということで素晴らしいフォルクローレの作品集です。
LPのみ・DLコードつき。今年の問題作、Feigen Feigenをリリースしたレオノール・ブーランジェらが所属するLe Sauleからのリリース。前作同様、動画と一緒にお楽しみください。( (Shhhhh)
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・ちょっと素晴らし過ぎたアルゼンチンの電子フォルクローレユニット、ルラクルサとのコロンビアルーツ音楽紀行の映像を"A traveling visual album"と言い切ったセンスにはっとさせられました。こちらはビンセント・ムーン自身がロシア連邦各地の"CHANT(声)"を録ってきた録音集。その"CHANT(声)"の音響解釈は、例えばsublime frequenciesのオルタナ感や、KINK GONG&RASHAD BAKERのような先端異ミニマル解釈と違い、さすがは映像作家ということでシネマティックで詩情的。音響だけでなく歴史や文脈も匂わせるような底に横たわるインテリジェンス、そしてそれらと言語を超えた音楽的感動といったフィールド・レコーディングの楽しみの最先端を提示してくれています。映像は各々PCで楽しんでください、といった今日的な付き合い方も提示されてる気もしますね。欧州のトラッド・フォークは素晴らしいのですが、どうしてもアフリカものや南米モノに比べて音響的なインパクトで地味に思えてしまうことがあるのですが、こういった提示の仕方もあったのかというのも発見です。様々な死角を突いた非音楽家によるドキュメンタリー。DJで早速使いましたが音もばっちりです。LPのみ。 (Shhhhh)