73年にリリースされた今作はA面B面に長編一曲ずつ収録された実験作。72年に録音されたA面「The Heavenly Music Corporation」は当時のKING CRIMSONのライブオープニングにも流されFRIPPのお気に入りでもあったよう。イーノのサウンドはアンビエントの先駆けである瞑想的な深いサウンドであり、それに乗るフリップのギターはロック的でありながらもオープンリールを2台使った特殊なテープループを使う録音方法を使っているようで変わった空間的エフェクトが印象的。それも丸くサステインの伸びがあるギターサウンドがシンセサイザーとの相性がバッチリで素晴らしい。B面のイーノはアバンギャルドなシンセサイザーですが、フリップのギターアルペジオと一緒に聴くことでラーガのような雰囲気になっているのも面白い。これが発売された同年はKING CRIMSON「太陽と戦慄」の発売、そしてENOがROXY MUSICを脱退する時期であり、LA MONTE YOUNGの「The Theatre Of Eternal Music」やTERRY RILEYの「Persian Surgery Dervishes」もリリースが近い年代であるという事の関係性のことなども考えてしまう。
(日野)
73年にリリースされた今作はA面B面に長編一曲ずつ収録された実験作。72年に録音されたA面「The Heavenly Music Corporation」は当時のKING CRIMSONのライブオープニングにも流されFRIPPのお気に入りでもあったよう。イーノのサウンドはアンビエントの先駆けである瞑想的な深いサウンドであり、それに乗るフリップのギターはロック的でありながらもオープンリールを2台使った特殊なテープループを使う録音方法を使っているようで変わった空間的エフェクトが印象的。それも丸くサステインの伸びがあるギターサウンドがシンセサイザーとの相性がバッチリで素晴らしい。B面のイーノはアバンギャルドなシンセサイザーですが、フリップのギターアルペジオと一緒に聴くことでラーガのような雰囲気になっているのも面白い。これが発売された同年はKING CRIMSON「太陽と戦慄」の発売、そしてENOがROXY MUSICを脱退する時期であり、LA MONTE YOUNGの「The Theatre Of Eternal Music」やTERRY RILEYの「Persian Surgery Dervishes」もリリースが近い年代であるという事の関係性のことなども考えてしまう。 (日野)