LAのコリアタウン出身、プロデューサー、俳優、作家、元スタンドアップコメディアンであり、そのステージネームとしても知られているKoreatown Oddity。今作はコメディとモキュメンタリーが入ったコンセプトアルバム。ASMRボーカルとニュージャックスイングスタイルの808ドラムを組み合わせたA3「MISOPHONIA LOVE 」(sample 1)（ミソフォニア：呼吸、咀嚼、クリックなどの反復的で柔らかい音に敏感な症状）は、アーモンドを噛む行為とジムソックスを擦り合わせることをフェチとして表現したり、ポテトチップスを噛む音やペンのクリック音などの特定の音に誘発される症状を持つパートナーとの関係を詳細に描写。このトラックがいちばんライトなのですが、警察の手による黒人の死やKtownの生まれたばかりの娘が、早すぎる死の直前に故Ras Gに会った時のような個人的な瞬間現実の認識、特に信じがたい瞬間や辛い状況などに焦点を当てた、目を逸らしてはいけないエピソードの詰まったアルバム。トラックはアブストラクトからドローン、ノイズポップなどバッドトリップ寸前。奇才です (AYAM)