• LP


The Wanderer

  • Cat No: IMPREC141
  • 2022-06-29

Pauline Oliverosの1stソロアルバム「Accordion & Voice」の姉妹盤として発売された2ndの本作も記念すべきリイシュー!!こちらも名門Lovery Musicから84年に発売されて以降初のLP再発です。1stはソロ演奏で初期衝動を感じる即興性の高い作品でしたが、本作ではA面が約20名のアコーディオンとパーカッションの為に作曲した作品、B面は四重奏のドローンで構成されたアルバムとなります。こちらもアメリカのミニマル・ドローン音楽の歴史上外すことのできない作品。1stと併せての購入を強くお勧めします!

タイトル曲であるA面はSpringfield Accordion Orchestraの為に作曲された作品で、20台のアコーディオン、2台のバスアコーディオン、5人のパーカッションのオーケストラに加えてPaulineがソリストを務めています。綿密に構築された疾走感のあるリズミックなアプローチがある意味驚きで、ドローン以外のコンポジションの才能も感じさせられる壮大な楽曲となっています。B面の「Horse Sings From Cloud」は1stアルバムにも収録されていますが、こちらはアコーディオン、ハルモニウム、バンドネオン、コンサーティーナという4人編成。Paulineは純正律にチューニングしたアコーディオンを使用することが有名ですが、この曲では逆に微分音のチューニングのズレを意図的に取り入れ、そのズレから生じるガムランの様な煌めく音の揺らぎにフォーカスを当てています。音楽的喜びに溢れた1stと、それをさらに掘り進めた深みのある2nd。どちらもPauline Oliverosの重要作として欠かせないものなので、この機会に是非です! (日野)

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