- LP
Joanna Brouk
Sounds of The Sea
NUMERO GROUP
- Cat No.: NUM815lp
- 2023-12-08
ブリュッセル拠点のグループRAZENによる2018年にリリースされた全4曲約1時間のアルバム。ウッドベース、ショームという木管楽器、シンプルな構成の中世からある楽器モノコード、サントゥールという弦を叩いて演奏する楽器、ホンメルという弦楽器、サランギというインドの弦楽器など特殊な楽器を多種使い、音が混じりあっていく瞑想的な演奏をしています。倍音が特徴的で神聖な雰囲気のドローンに、ウッドベースが一定ではないミニマルに弦を弾き、かすれて聞き取れないような声のささやきが乗っていくような曲や、さざめく弦楽器のゆらめきを聴くドローン。美しくきらめいていくアルバムです。 (日野)
25歳にしてディープ発掘専科〈HIVE MIND〉からもリリースしている才能JUHO TOIVONEN手掛けるディープドローン、ピアノインプロヴィゼーション作品。未調律のピアノを自由に即興演奏、美しいメロディをループさせた「Kasveille」(sample1)を筆頭に、フィールドレコーディング音源もレイヤーしたノスタルジックサウンドスケープ。12分にも及ぶ長尺を残響させながらピアノを独奏させた「Eläimille」(sample2)など、アルバム包み込む曇り模様のLO-FI音響にも惹き込まれる。 (Akie)
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ストックホルム音楽大学にて作曲修士課程を卒業しているサウンドアーティストLO KRISTENSONがデビュー。アルトフルート、バロックヴァイオリン、バロックヴィオラの合奏編成。提供された部分的なスコアを各々のタイミングで演奏、その際に”呼吸パターンを意識”するように指示。自然に発生する摩擦と抵抗を利用して、演奏にダイナミックな音楽エネルギーを発生させたコンテンポラリー・クラシカル作品!肉体的、自然な音の間合いが心地よい。限定生産のため少量入荷です。 (Akie)
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Resonant Bodies「共振する身体」。二枚組、18曲のコンセプチュアルなフル・アルバムが到着しました。混沌から、正の波動が立ち現れてくるような冒頭から素晴らしいサウンドが展開されていきます。ドローン、音響、メロディ、精神と身体への音の作用。
「ある身体が振動して音を発し、それが別の身体に届いて振動し、新しい音を発生させ、さらに別の身体を振動させて別の音を発生させる...。無限に広がる身体のオーケストラが、それぞれの音の振動を掛け合わせ、「Resonant Bodies」のシンフォニーを創り出すと想像してください。共鳴はコミュニケーションの原理であり、音は人と人との絆や相互関係を構築するものです。「Resonant Bodies」の作品は、全体の一部であると同時に、全体を生み出すものでもあるのです。他の作品とは異なり、「Resonant Bodies」を完成させるのにかかった約2年の間、作品は徐々に完成し、前のレイヤーで発生した振動によって小さな音の粒子が加えられ、不完全で同期した音のオブジェクトが出来上がったのです。"コミュニケーション"」。 (サイトウ)
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電子音楽名門老舗〈EDITIONS MEGO〉と仏電子音楽研究所〈INA-GRAM〉共同企画”RECOLLECTION GRM”から派生した”PORTRAITS GRM”からの作品。2020年から2021年にかけてのGRMスタジオ滞在中に、なんと伝説的ラウドスピーカーオーケストラ”Acousmonium”の為に作曲録音されたもの(!)。その経緯もあってか、彼女を特徴づけているパイプオルガンによるミニマルドローンではなく、トロンボーンやバスクラなどの楽器、シンセサイザー(ARP 2500)、正弦波ジェネレーターを使用した複合音響アンサンブルに。グレゴリオ聖歌のような独特の音色のポリフォニー、正しく調整されたハーモニーは圧倒的。Bサイドなんかはハードコアまで到達しているように感じる。ファーストプレスを逃した方は勿論、電子音響マニアにまで是非届いてほしい名作です。推薦。 (Akie)
トニー・コンラッドは、映像作家で、1960年代のNYC前衛音楽の重要な遺産ラ・モンテ・ヤングが結成したTHE DREAM SYNDICSTE,「永久音楽劇場」にジョン・ケイルらと共に参加し、THE VELVET UNDERGROUNDの結成とその名前の由来に関わったことでも知られ、FAUSTとのミニマル・ミュージックの歴史的リリース「Outside The Dream Syndicate」を残している。しかし後の復活以前の正式のリリースはこれのみで長く音楽シーンから離れていて、伝説の存在だった。90年代に彼の熱狂的なファンだったJIM O'ROUKE達との共演で音楽シーンに復活し、未発表音源も彼らの手でリリースされる。この「Ten Years Alive On The Infinite Plain」は、71年にダンス、音楽、映像、文学などの前衛アーチスト集団として結成され、パフォーマンス・スペースとして現在まで続くTHE KITCHENで行われた72年の演奏。「Outside The Dream Syndicate」の前年。女流電子音楽家LAURIE SPIEGEL,RHYS CHATHAMとの演奏に、プロジェクターによるフィルム・インスタレーションの2時間にわたるパファーマンス。今回のリリースにあたってJIM O' ROUKEが90分弱の音源として編集、リマスターはCGB(DUBPLATE & MASTERING)が担当している。「Ten Years Alive On The Infinite Plain」は、GASTOR DEL SOL期のDAVID GRUBBSとJIM O' ROUKEと共に復活の年、95年に再演されている。この72年のオリジナルの録音は未発表だった幻の録音で待望のリリースとなる。彼は昨年惜しまれながら他界したが、「無限の計画」は、40年に渡り生きつづけている。 (サイトウ)
David Behrman、Catherine Christer Hennix、Urban Saxとの共演プロジェクトや、Black Truffle、Unseen Worldsなどからのソロアルバムのリリースでも知られるベルリンのサックス/インド・ペルシャのフルート奏者にしてドローン・アーチストWerner Durandと、アフリカ・ガーナの名ドラマーMustapha Tetty Addyに師事、その後イランのTombak/Daf名手Nemad Darmanに師事した、パーカッション奏者にして自作の管楽器や弦楽器、はたまたエレクトロニクスを操作するユニーク奇才Uli HohmannによるデュオFLOCKSによる、Jon Hassel「第四世界」や実験的クラウトロックから影響を受けながらもペルシアン・オリエンタル・パーカッション・トライバル・ドローン新たなアンビエント音楽世界を悠久探求する意欲作アルバムが、MALEEM MAHMOUD GHANIA & PHAROAH SANDERS、THE MASTER MUSICIANS OF JAJOUKA feat. BACHIR ATTAR、等、中東スピリチュアル・モダン名リリースの続く名レーベルZehraよりリリースされた!!!メディテーショナル・ヒプノティック神秘の世界。知覚の扉。かっこいいです。180g重量盤LP。全3トラック。お見逃しなくチェックをどうぞ。これはアナログの回る音でも堪能プレイしたい至極のレコードの誕生と思われます。 (コンピューマ)
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A-SIDEは、インド古典声楽にインスパイアされたMARIAN ZAZEELAとのヴォイスドローン。B-SIDEは3つのサイン波からなるドローン。ある種の究極。 (サイトウ)
2017年からスタートした最注目レーべル〈SOAVE〉の記念すべき一つ目のリリースは、GIUSTO PIOによるオルガンを基盤にしたシンプルでスピリチュアルとは少し違う方向のエレガントで瞑想的なドローン作。プロデューサー/コンポーザーであるFranco Battiato(彼の初期作品の数作は2017年にアメリカの良レーベル〈SUPERIOR VIADUCT〉によって再発)をプロデューサーに迎えて制作されていて、オリジナルは79年に〈CRAMPS RECORDS〉からリリース。音数が少ないながらもオルガンで音を埋められヴァイオリンと声が溶けるように混じり合っていくA面。そしてB面は同じくオルガンを基盤にしながらも、たまに弾かれるRoberto Cacciapagliaのようなピアノの調べにハッとさせられる。〈SOAVE〉は全て素晴らしい。これも大推薦。 (日野)
前作「The Sacrificial Code」も素晴らしく即売り切れましたが、こちらも期待以上の素晴らしさ。短いフレーズのループをゆっくりと時間をかけて何度も何度も繰り返していく。聴いていくほどに思考することをやめ、音に浸って一緒に溶け合うような感覚に。ラモンテヤングやテリーライリーとは違うシンプルな方法ではありますが、パイプオルガンの素晴らしい音色も相まってシンプルだからこそ持っている強度がある。歴史に残る一枚になるかもしれません。 (日野)
Sugai Kenの同レーベルからの2020年アルバム「利根川」同様、今作では秋田県にある湖「八郎潟」にスポットをあてた美しきサウンドスケープ・アンビエント作品が誕生している。以前は日本で2番目に大きな水域であった八郎潟は、第二次世界大戦後、オランダ人技師ピーテル・ヤンセンとアドリアン・フォルカーの協力を得て、政府が大規模な排水工事を命じた。1977年の完成後、干拓地は八郎潟の面積の80%を占めるようになった。その結果、周辺地域から植物が広がり、鳥類をはじめとする野生生物の種類も増え、新たな生態系が確立された。このユニークな題材に対する畠山のアプローチは、排水路、尾形橋、草原保護区など、湖周辺の特定の場所からフィールドレコーディングを行い、その素材をもとに、彼の手腕であるドローンのようなシンセサイザーの持続音、アンビエンス優しいギターの音色と響き、繊細で緻密丁寧なミックス音響の施しと共に、八郎潟周辺の環境を反映する広大なアンビエント空間を作り上げている。全9トラック。
今作も、Sugai Ken「利根川」同様、八郎潟をテーマにした、失われていく日本の原風景へのイマジナリーな憧憬も強く感じさせてくれるかのような、日本とオランダの「水」にまつわる関係を考察する側面も持ち合わせたロマンチックなサウンドスケープ作品となっている。好調リリースが続くField Recordsからのナイス・リリース。レコメンドとさせていただきます。 (コンピューマ)
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ドリーム・シンジケートの一員としてラ・モンテ・ヤング、マリアン・ザジーラ、アンガス・マクリース、ジョン・ケイルらと共に永久音楽劇場に早い時期に関わっていたヴァイオリニスト、トニー・コンラッドが72年にFAUSTと録音した、90年代以前のリリースでは唯一となるアルバム「Outside The Dream Syndicate」。(音楽から離れ映像作家として活動し90年代にジム・オルークのバックアップで復活をとげ、60s70sの録音がリリースされます。)前衛ロックに多大な影響を与え続けた大名盤。絶対聴くべき一枚です。ジム・オルークがライナーノーツを手掛けています。まずはCDで入荷しました。久々にこのアルバムを売ることが出来ることを心待ちにしていた矢先の訃報。残念。 (サイトウ)
現代実験音楽を担う才能として機能しているストックホルムの音楽家KALI MALONE、彼女とMARIA W. HORN.がキュレーションしているレーベル兼プロジェクト〈XKATEDRAL〉より作品集二作目が届いてます!KALIの代表作とも名高い『The Sacrificial Code』収録曲「Rose Wreath Crown」を改変した四重奏(コントラバス、エレクトロニクス)作品に始まり、JESSICA EKOMANEによるデジタルサウンドのみで制作されたシンセティックサウンド実験、MATS ERLANDSSONのデジタライズされたシタール演奏など。どの楽曲もしっかりと長尺をかけて、音の重なり合い、ハーモニー、曲としての展開が探求された素晴らしいコンピレーション。限定プレスです。 (Akie)
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70年代に、NYCの現代音楽、先鋭音楽に多大な影響を与えた古典インドの声楽家Pandit Pran Nathに、ラ・モンテ・ヤング達と共に師事し、ヴォイス・ドローン、またバグパイプによるドローンによるサイコアクティヴな音の効果を追求したヨシ:ワダの81年録音。自作の改造バグパイプ、ヴォイスを使ったパフォーマンス。EMの最初は、オリジナルマスターからのフルレングスバージョンでの最初でしたが、82年のSuperior Viaductのサブレーベルétats-Unisから、India Navigationのオリジナル盤を再現したLPリリース。 (サイトウ)
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1998年オリジナルCDでのDavid Toopによるライナーノーツに加えて、本人による新たなライナーノーツも掲載。Lasse Marhaugによるニューデザインも眩しく美しい。 (コンピューマ)
個人的にも近年大きな影響受けてきた音楽家、若くしてピエール・シェフェールに師事し電子音楽を学び、70年代にアメリカに渡り、チベット密教にも影響を受け、ドローン・ミュージックを追求し続けるエリアーヌ・ラディーグ。〈Lovely Music〉等からの作品群は、瞑想的な音楽のマスターピースとして静かに愛されてきました。彼女が近年取り組んできたOccamシリーズ、Occam XXVのフレデリック・ブロンディによる演奏がCD化されました。正のエネルギーに満ちた美し衣音楽。スピーカーの振動すら様まで美しい。パイプオルガン、ドローンの波動。クレア・M・シンガーとエリアーヌ・ラディーグ自身がライナーノーツを手掛けています。これまでの彼女の数々のマスターピースにも引けを取らない素晴らしいリリース。人類の遺産。ストックできました。是非。 (サイトウ)
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Acid Test/Avenue 66から変名Trickfinger名義でもリリースしているJohn Fruscianteが本人名義でもAvenue 66新作リリース。MONOMACHINEやANALOGUE FOURを使用したライブ・エレクトロニクス。クリス・ワトソン, Peter Rehberg, ベルナルド・パルメジャーニ, CM Von Hausswolff, Jana Winderen, オーレン・アンバーチ, Hazard, ブルース・ギルバート, Klara Lewis, 池田亮司などばかり聴いていて、ジョン・レノンがビートルズ時代に行ったテープやメロトロンの実験、デビット・ボウイの「ステーション トゥ ステーション」の最初の1分間の出来事、ジミ・ヘンドリックスの「..And The Gods Made Love」、Iggy Popの「Mass Production」、ブライアン・イーノなどがインスピレーションになっているとのことです。 (サイトウ)
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今作は、アラビックな織物テキスタイルの素材、繊維、織物という工程をエレクトロニクスに変換した、音の物質性をも取り込みながら、ミュージック・コンクレート的音素材、それらの音断片がカットアップ・コラージュされながらアンビエント・オリエンタル・イマジナリーに反復ミニマル化、微細で繊細なエレクトロニクス粒子がリズミック/ポリリズミックに弾け躍動して絡み合い音楽を奏でるイマジナリーでマジカルでメディテーショナルな音世界がめくるめく。名門TOUCHならではの音響品格アカデミックながらも、仄かにダンスミュージック的世界観の魅力も優しく内包されたモダン・サイエンスな実験音楽音響名作が誕生している。レコメンド。トラックリストからもぜひ。 (コンピューマ)
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インテリジェントテクノの象徴的存在μ-ZIQに続く〈BALMAT〉新作!父親や愛猫との死別体験からの深い悲しみも影響した内省的メディテーショナルアンビエント作品に。ドローンをバックにアコースティックギターを指弾きした「Todos los Cuerpos」(sample3)、クラシックピアノのミニマル独奏をエコー反響させた「Nuances of Care」(sample2)など、ダブテクノや電子ドローンのエレクトロニクス要素にアコースティック楽器を導入。 (Akie)
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ROBERT ASHLEYとTERRY RILEYを師事するなど 初期の実験音楽/電子音楽の先駆者であり、幾何学的な図形楽譜を書く作曲家 Joanna Brouk 。フルート、ヴォーカル、ドローン、クジラの歌などを織り交ぜながら、言葉では表現しきれないほどの底知れぬ憧れが表現された、神秘とエロティシズムに満ちたコンセプト・アルバム。 (AYAM)