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- New Release
Eiko Ishibashi
Antigone
Drag City - Cat No: DC944
- updated:2025-06-13
濱口竜介『悪は存在しない』の音楽と同時期に制作されていた石橋英子の新作。『The Dream My Bones Dream』(2018年)以来となる7年振りの歌のニュー・アルバム『Antigone』。〈Drag City〉から待望のリリースとなります。
Track List
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1. October
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2. Coma
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3. Trial
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4. Nothing As
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5. Mona Lisa
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6. Continuous Contiguous
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7. The Model
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8. Antigone
濱口竜介作品(『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』)をはじめいくつもの映画音楽制作を経て、前作に続きJim O’Rourkeとの共同プロデュースで放つ新作。山本達久、Marty Holoubek、ermhoi、松丸契、Joe Talia、Kalle Moberg等が参加。元はジュリー・クルーズ(あのツイン・ピークスのテーマで知られる)が場末の無人のバーで歌っているようなイメージがあったという、煙のように漂うムーディーで幽玄なサウンドスケープ。そしてあまりに夢心地のうっとりするボーカルでありながら、現実の苦味のある空気もたっぷり吸い込み、さらにフーコーの「18世紀における健康政策」のテキストもパラレル的に彷徨う重要作(ALSの当事者である岡部さんと知り合った経験についてのインタビュー記事もぜひお読みください)。「墓場」もコンセプトだといいます。その時代の空気が映ってしまっているある種の傑作映画を観たような感触にも震える、逃避よりも現実の影を引き受けるようなポップ・アルバム。ぜひレコードで。これで生きていけそうな気さえします。 (足立)