Tag: DRAG CITY
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Bitchin Bajas
Inland See
Drag City
- Cat No.: DC949
- 2025-09-13
シカゴのエレクトロニック・トリオBitchin Bajasが、2022年の『Bajascillators』、Natural Information Societyとの共演盤『Totality』に続く新作をリリース。身体が持ち上がってくるような、透明度の高い水属性のサイケデリック・スペース・ダンス。
ドローンやニューエイジ、ジャズのニュアンスを絡めた反復と生成。リバーブなどの装飾を削ぎ落としたオーセンティックな響きに、Clusterを思わせるピアノの恍惚。音が身体の外にあるのではなく、体内の水脈を通って響いてくるような感触。Bサイドには片面一曲の「Graut」を収録し、時間を刻むドラムマシンのダンス感覚、無時間性に包まれる柔らかいアナログシンセサイザーの音色で、実験性と親密さを備えた熟練の手つきによって桃源郷に誘われます。 (足立)
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Eiko Ishibashi and Jim O'Rourke
Pareidolia
Drag City
- Cat No.: DC921
- 2025-09-11
2023年にフランス、スイス、イタリア、アイルランドを巡ったツアーでの演奏を録音した素材を再構築した幻惑のサウンド・コラージュ意欲作。山梨在住の世界的な2人の実験音楽家、石橋英子とジム・オルークによる信頼の協働。デュオとしての5作目が〈Drag City〉からリリースされました。
映画『悪は存在しない』の音楽で大きな注目を浴びた石橋英子の新作としては、7年振りの歌のアルバム『Antigone』に続いて待望の今年2作目。ふたりにとって初の海外公演のライブアルバムという枠には留まらない、響きと関係性のダイナミックなコラージュ・アルバム『Pareidolia』。ライブ前には情報を共有せずにそれぞれの準備の元偶発的な出来事を引き寄せ、フルートやハーモニカの演奏、物音、ノイズ、エレクトロニクス、ドローンなどが共鳴し、前夜の録音を翌日の演奏に取り込むなど重層的な音のパッチワークを展開。それらの素材を最終ミックスで再構築し、ジム・オルークのパリのある瞬間と石橋英子のダブリンの別の瞬間を組み合わせるといった、シームレスな夢のようなコラージュとして形作っています。聴く度に別のイメージや物語を見てしまい、何度も聴いてしまう、自己の鏡のような魅惑の推薦作! (足立)
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Bill MacKay & Ryley Walker
Land of Plenty
Drag City
- Cat No.: DC943
- 2025-09-11
ふたりの絶えず溶け合い続けるフローの凄さゆえ、〈Drag City〉が10年越しの再発。シカゴのギタリストBill MacKayとRyley Walkerの鮮やかな出発点。その記録的瞬間のライブ・アルバム。
シカゴの2人のギタリストBill MacKayとRyley Walkerの初共演作『Land of Plenty』。元は〈Whistler Records〉から2015年にリリース。シカゴのバーThe Whistlerで行われた、6弦や12弦、レキントを手にし、純粋にアコースティック・ギターのみで構成されたライブ音源。アルバート・キング、ローラ・ニーロ、ニック・ドレイク、バート・ヤンシュ、アリ・アクバル・カーン、ジミ・ヘンドリックスといった偉人へのジャンルや地域性を横断する共通の愛を出発点に、〈Tompkins Square〉からJohn Hulburtの1972年自主制作LPの再発を共同でプロデュースするなど、深く結びついた名手たちの爪弾く化学反応を堪能できる。流れ続け、リアルタイムで共通の言語を見出していく過程を刻んだグッドミュージック。 (足立)
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Sir Richard Bishop
Hillbilly Ragas
Drag City
- Cat No.: DC956
- 2025-09-11
Sun City Girlsの伝説的吟遊ギタリストSir Richard Bishopの2025年新作。内なるヒルビリーに目を向けた生のギター・ジャム。知られざる異端のアメリカン・プリミティブ。
世界各地のフォークに精通したSir Richard Bishopが、奥地に身を潜めいかなる伝統的な音楽のルールも学んでこなかった人物の手による音楽として構想したというアールブリュット的アルバム。オーバーダブもエフェクトも、電気も未使用。ジョン・フェイヒー以降のアメリカン・プリミティヴの系譜に「安全すぎる」と鋭い視線を向け、生々しく攻撃的でリズムに満ちたフォーク・ラーガで、内なるヒルビリーを体現。収録された9曲はそれぞれが「暗い森への遠征」を表す独自のフォークロア密造酒。遊撃。 (足立)
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Eiko Ishibashi
Antigone
Drag City
- Cat No.: DC944
- 2025-09-05
濱口竜介『悪は存在しない』の音楽と同時期に制作されていた石橋英子の新作。『The Dream My Bones Dream』(2018年)以来となる7年振りの歌のニュー・アルバム『Antigone』。〈Drag City〉から待望のリリースとなります。
濱口竜介作品(『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』)をはじめいくつもの映画音楽制作を経て、前作に続きJim O’Rourkeとの共同プロデュースで放つ新作。山本達久、Marty Holoubek、ermhoi、松丸契、Joe Talia、Kalle Moberg等が参加。元はジュリー・クルーズ(あのツイン・ピークスのテーマで知られる)が場末の無人のバーで歌っているようなイメージがあったという、煙のように漂うムーディーで幽玄なサウンドスケープ。そしてあまりに夢心地のうっとりするボーカルでありながら、現実の苦味のある空気もたっぷり吸い込み、さらにフーコーの「18世紀における健康政策」のテキストもパラレル的に彷徨う重要作(ALSの当事者である岡部さんと知り合った経験についてのインタビュー記事もぜひお読みください)。「墓場」もコンセプトだといいます。その時代の空気が映ってしまっているある種の傑作映画を観たような感触にも震える、逃避よりも現実の影を引き受けるようなポップ・アルバム。ぜひレコードで。これで生きていけそうな気さえします。 (足立)
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名門〈Black Truffle〉のオーナーとして数々の傑作を出版し、自身も80年代から活動し精力的に作品を発表し続けているオーストラリアの音楽家Oren Ambarchi。これまでも共演のあるスウェーデンの二人、ベーシストのJohan BerthlingとドラマーのAndreas Werliinと編成した、トリオでは初となるグルーヴ工房『Ghosted』。2018年にストックホルムのスタジオで行われた一発録りというライブレコーディング。ドン・チェリーとも共演した伝説的なジャズ・ミュージシャンChrister Bothénが西アフリカの弦楽器ドンソ・ンゴニで客演。アンバーチのエフェクターを駆使したギター、ウッドベースのミニマルなフレーズの地平に、最後はドローンで沈んでいく。そしてⅡ、Ⅲへと続きます。 (足立)