- LP
Altar Of Flies
Bortom Reven
Ideal Recordings
- Cat No.: iDEAL191
- 2021-09-12
スエーデンのミェルビューで、テープやハードウェアを使った作品をリリースしているMATTIAS GUSTAFSSON、ALTAR OF FLIES名義でのアルバム。テープミュージック、RAW音響の職人、素晴らしい一枚。
Track List
Track List
前作「The Sacrificial Code」も素晴らしく即売り切れましたが、こちらも期待以上の素晴らしさ。短いフレーズのループをゆっくりと時間をかけて何度も何度も繰り返していく。聴いていくほどに思考することをやめ、音に浸って一緒に溶け合うような感覚に。ラモンテヤングやテリーライリーとは違うシンプルな方法ではありますが、パイプオルガンの素晴らしい音色も相まってシンプルだからこそ持っている強度がある。歴史に残る一枚になるかもしれません。 (日野)
US実験的音楽集団LAFMSことLOS ANGELES FREE MUSIC SOCIETYのメンバーとしても知られ、これまでにも MIKA VAINIOやJIM O’ROURKEらとの名共演を披露してきた巨匠JOHN DUNCANが〈IDEAL RECORDINGS〉にソロアルバムで帰還。打楽器とアヴァンなヴォーカルのミニマルな構成で進行する「Say No」(sample1)や「Homecoming」などのトライバルリズムを追求したアルバム前半。石橋英子氏のシンセとミキシングをフィーチャーした「Frenzy」や「Resolve」などのドローン音響/電子音を模索する後半。静的かつ繊細なソングクラフトが際立つ一枚に。 (Akie)
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フランスの異才振付家・ジゼル・ヴィエンヌと共にヨーロッパの芸術祭の一環としてジャワとバリを訪れた際に出会った、SENYAWAのホームメイド・バンブー楽器・BAMBUWUKIR奏者のヴキール・スヤディーのパフォーマンスに魅せられたSUNN O)))のギターリスト・STEPHEN O’MALLEYがラヴコールしすぐさま意気投合、ジャカルタのハードコアデュオ・SENYAWAン2人とのトリオ編成でレコーディングされた作品が<IDEAL RECORDINGS>からリリース!古典神話をそのままの表現ではなく彼ららしく新しいヴィジョンにトランスレート、「ビーマと竜が天の河で戦っている」ような緊迫感を醸しだすバンブー・ストリングスとアンプリファイド・ギターの鬩ぐ場面”Bima Dan Ular Naga, Part I”(sample1)、神羅万象を音に宿す流石のセンヤワとオマリーのドゥーミーな轟低音が足音を忍ばせる”Bintang Gemintang”(sample2)、ラストの14分にも及ぶ神々の物語”Dewi Hera, Part II”(sample3)まで、息もつかせぬ気迫あふれる演奏はまるで観劇を体験するかのようなサウンド・エクスペリエンス!
90年代ノイズシーンにおける重要レーベル〈HANSON RECORDS〉ヘッドであり、〈TTT〉も再発を手がけるUSノイズレジェンドAARON DILLOWAY、同じくWOLF EYES創設メンバーNATE YOUNG、言わずと知れた現代の実験ライン前線である本レーベル主宰JOACHIM NORDWALLらによるセッションを音源化!!不穏な金属音の向こう側で長調のヴォーカルがルーピング、そこからノイズがじっくり忍びよる「Untitled 1」(sample1)冒頭やら、ハムノイズの抑揚とリズミカルなハウリング/シンセサイザーがセッションする「Untitled 4」(sample2)まで、危険と好奇心の向こう側の音楽。限定プレスです! (Akie)
前作「The Sacrificial Code」も素晴らしく即売り切れましたが、こちらも期待以上の素晴らしさ。短いフレーズのループをゆっくりと時間をかけて何度も何度も繰り返していく。聴いていくほどに思考することをやめ、音に浸って一緒に溶け合うような感覚に。ラモンテヤングやテリーライリーとは違うシンプルな方法ではありますが、パイプオルガンの素晴らしい音色も相まってシンプルだからこそ持っている強度がある。歴史に残る一枚になるかもしれません。 (日野)
1990年に発表されたPSYCHICK TVとWHITE STAINSの共作アルバム「At Stockholm」からはじまり、CARL ABRAHAMSSONとジェネシスPオリッジが共にプロデュースを行ったTHEE MAJESTY + COTTON FEROXの名義の「Wordship」に続いてこちらが一連のコラボレーションを締めくくる作品となります。メランコリックでアンニュイなポエトリーと、それに寄り添うように鳴らされるサウンド。鳴っている音はドラッギーではないですが、聴いているとナチュラルに脳が溶けていくような特殊な感覚になっていく…。 (日野)
TOWN AND COUNTRYなどのバンドでの活動を経て、電子音楽プロデューサーとして〈PAN〉や〈SHELTER PRESS〉などからのリリース、KEITH FULLERTON WHITMANやGREG DAVISなどとのコラボレーションを行ってきた当店でも人気なBEN VIDA。そしてBingことカジワラトシオ氏ともコラボレーションしているターンテーブリストMARINA ROSENFELDによる作品が〈IDEAL RECORDINGS〉からリリースされました。内容はやはり素晴らしく、モジュラーシンセなどの美味しいところが惜しみなく散りばめられたもの。いつものBEN VIDAと比べると今作ではアグレッシブな演奏で、生き物のような電子音のウネリはそのまま。電子音楽ファンには間違いなくお勧めです。 (日野)
ANTI CIMEXというバンドのドラマーとしてNAPALM DEATHの前座でツアーサポートしたり、LUCKY PEOPLE CENTERというアートコレクティブに所属するなど興味深い経歴を持っているスウェーデンのプロデューサーであるJEAN-LOUIS HUHTA aka DUNGEON ACID。クラブでバッチリ機能するようなアシッドトラックはもちろん、リスニングにもいけそうな聴かせるダンストラックもあり全体通してじっくり聴くことのできるアルバム。FRAKやRUSSELL HASWELLのようなぶっ飛びつつ遊んでいるところもありながらも、丁寧に考えられて作られているのがわかります。 (日野)
レーベルオーナーJOACHIM NORDWALLがこれまでブレることなく独自の美学を通し続けて重要作を世に送り続けてきて20年、180作リリース。実験的でありながらもシーンの第一線をいき、尚且つ長命なレーベルは世界にいくつあるだろうかと思ってしまう。どこから内容を伝えたらいいのか分からなくなる超濃厚な作品ですが、一つのハイライトとして特筆すべきは約17分にも及ぶJIM O'ROURKEの曲だと思います。所謂ドローン、アンビエントとは言わせないようなもので、曲の中であまり常套句が使われない異質な大作。他にも一曲目のJASSS(sample1)の快楽的サウンドや続くゴリゴリなPACT INFERNAL(sample2)、JOHN DUNCANのピロピロとした音の遊びも良い。iDEALが行ってきた功績を凝縮したような名コンピです!!!(MIKA VAINIOが生きていたらどんな曲を提供していたんでしょうか…) (日野)
A1からなんじゃこりゃっていうような軽いキックに、ふざけたようなヘボい音質でのアシッドに愛着が止まらない!細かく刻まれるシンセやベースが入るのに感じるこのスカスカ感は一体なんなのか。B級ジャンクなレフトフィールドが好みな人はマストでゲットすべしレコード!! (日野)
耳に痛くないような低音を効かせたブチブチというノイズやハウリング音の実験的ノイズ作。ゆっくりと鼓動するように一定間隔で鳴り続けるシンセサイザーのベース音の上で少しずつ展開させていくノイズが知的。A1(sample1)は後半から遠くで鳴り響くテクノを聴いているかのような高音が削れたキックが鳴り響き、ディストピア感もあるかなり特殊な曲です! (日野)
PAN SONICのMIKA VAINIOと〈BÖRFT〉の創設者の一人であり、〈iDEAL〉のボスであるJOACHIM NORDWALLによるコラボレーションアルバム!2010年に録音され、オリジナル発売から5年経ちジャケットを新しくしてリリースされました。ギターのフィードバックやメタルパーカッション、オルガンやヴィブラフォンまで使われ、エレクトロニクスよりも生音にフォーカスを当てているように感じます。しかしそれでも過激なボリュームと静寂のダイナミクスが痺れるほど刺激的でMIKA色に溢れた作品。数多くのコラボレーションをしているMIKAですが、その中でもこれはとても面白く重要な作品だと思います! (日野)
リバーヴィな弦楽器やパーカッションの演奏とインダストリアルな電子音との相性が抜群!エクスペリメンタルに攻めながらも音楽的バランスを保ちダンスにもいけそうな方向性もあり。1枚目と2枚目で方向性が少し違っており、特に1枚目は全てキラートラックです!2枚目は80年代も彷彿とさせる荒廃した近未来感のあるサウンド。〈BLACKEST EVER BLACK〉や〈BEDOUIN〉あたり好きな人はチェックすべきだと思います! (日野)
AARON DILLOWAYも在籍していたシカゴのノイズ、アヴァンロック、カセットシーンのカリスマバンドWOLF EYSの中心的存在NATE YOUNGが2009年にソロでIDEAL RECORDINGSからリリースしたCDのアナログ2017プレス。2009年のリリース以降、シリーズ化し、NATE YOUNGのエイリアスとも化す「Regression」の第1弾。DIY電子音楽、ノイズ、コラージュ、ユニーク・サウンド。名作! (サイトウ)
Jandekのような荒く雑でノスタルジックなギターだったりアーロンディロウェイばりのハイ落ちしたゴリゴリなノイズ、Joseph Hammer的なテープループといったように曲によって様々なバリエーションがありつつも一貫した世界観で聴かせるアルバム。PAN初期にもリリースしていて、LAFMS好きにはグッとくるかと思います! (日野)
2015年初頭、イスラム過激派を刺激する風刺画を掲載しつづけ襲撃事件へと発展したパリの出版社シャルリー・エブドの事件に触発された、SUNN O)))のSTEPHEN O'MALLEYによるチャリティー・アルバムがIDEAL RECORDINGSからアナログ・リリース。3部作の一枚として春にリリース予定でしたが、2015年末のパリ同時多発テロ事件の悲劇に因り、早期リリースとなりました。利益はすべて赤十字社に寄付されるとのことです。HIWATTのベース用アンプヘッドとアンペグ二つを積み重ねカスタマイズしたユニット3発とFUNCTION ONEワンセットを使用。ナンバリング限定。LTD700. ブラック・ヴァイナル。 (サイトウ)
SUNN O)))のメンバーであり、Editions Mego傘下のIdeologic OrganのディレクターでもあるSTEPHEN O'MALLEY。デムダイクステアのレーベルDDSからリリースしたGruidésでは弦、管楽器を使った壮大なドローンをコンポーズ。その延長としてShelter PressのEternelle Idoleではコンポジションにミュージックコンクレート的な要素も加え多彩な表現をしてきたオマリーですが、今回は原点とも言える漆黒爆音ドローンのライブ音源となります。この約45分のライブ音源はシンプルなコードのロングトーンで少しだけギターを変調してシンセサイザーのように波長を揺らしていき、極悪なトーンの奥で弾かれるゆっくりとした情緒的なコード進行は感動的でもあります。ギターソロで行われている波長の実験の場を弦や管楽器に移していったと考えると、彼の過去音源とじっくり聴きくらべてみる価値があります。三部作合わせて是非。 (日野)
SUNN O)))のメンバーであり、Editions Mego傘下のIdeologic OrganのディレクターでもあるSTEPHEN O'MALLEY。パリの同時多発テロに捧げる実況3部作の第二作目となるこちらは70年代のチューブアンプでの演奏を超単一指向性リボンマイクで録音。シンプルな演奏方法でありつつも複雑な音のレイヤーは、三部作の1作目Fuck Fundamentalist Pigs、3作目End Groundと合わせて聴いてみると録音方法や環境で大きく変わるものだと分かります。約40分のゆっくりと波長が揺れていく繊細なギターの爆音ドローンは、他のノイズドローンとは一線を画し、通して聴くと物語性のようなものを感じます。それもそのはず、先日の来日の時に本人に聞いた話では「一部インプロもあるが、基本的には作曲したものを演奏している。」との事。それを踏まえて聴くとまた違った聴こえ方を楽しめると思います。 (日野)
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HÄSTEN & KORSETやRELEASE THE BATSを運営しながら活動しているスウェーデンの音楽家 MATTIAS GUSTAFSSON。変名ALTAR OF FLIESでiDEAL RECORDINGSからアルバム、アナログリリース。コールドな電子音、ノイズ、フィールド・レコーディング、テープ・ループ、コラージュ、手製のオシレーターなどから産まれるモノトーンで深みのある素晴らしいサウンドスケープ。推薦。 (サイトウ)