マテオ次世代を代表するSSWのフェルナンド・カブレラとの共演盤。しかし、ボサノバのギター、情感サウダージをここまでおかしく解釈したのって世界的にみてもマテオ一派だけなのでは?そこにカンドンベのリズムとパーカッション(マテオが叩いてます)がなんとも弱々しいながら中毒性抜群、そこもまた多大にサイケデリック。ラテン/ワールドミュージックと呼ぶにはアシッド過ぎるし、シンガーソングライターと呼ぶには土着でオリジナル過ぎる。とはいえ、奇天烈だけではなく美しい南米サイケデリア。ずっと聴けます。「Yu Le Le」やラストにディアネ・デノイールとの共演盤でも演じられているマテオの名曲「メホール・メ・ボイ」を収録。 (Shhhhh)
アルゼンチンのベース奏者名手Jorge Lopez Ruiz(ホルヘ・ロペス・ルイス)によって結成されたグループVIEJAS RAÍCES(ヴィエハス・ライシス)による1976年のセカンドアルバムにして、スペーシー・メロウなシンセサイザーも狂おしくかっこいい南米ラテン・ジャズファンク激レア至宝「De Las Colonias Del Río De La Plata」が嬉しいアナログLP復刻。大推薦盤。
オブスキュアなアルゼンチン70s ジャズ。ホルヘ・ロペス・ルイス1971年の「Bronca Buenos Aires」に続いて、78年「Un Hombre de Buenos Aires」。Altercat Recordsからのリイシュー。フォルクローレ・パーカッション奏者の巨人ドミンゴ・クーラも参加しています。独特の時間感覚、世界観。名盤。
ブエノスアイレスに続くアルゼンチン第二の都市で、歴史のある学術都市として文化的にも成熟と先進が同居する街として知られるコルドバ出身のシンガー・ソングライター/マルチ・プレイヤーのロドリゴ・カラソ。2016年『OIR E IR』以来、通算3作目となるアルバム『オクトゴノ』は、過去2枚のアルバムで培ってきた、河沿いの音楽の伝統的なリズムとシンガー・ソングライターとしてのポップなコンポジション、マルチ・インストゥルメンタリストとしての実験性を融合させるという彼ならではの創造性とセンスが大きく開花した作品です。 サンティアゴ・バスケスを始め多くのミュージシャンが参加し、多彩な楽器が使われながらもアコースティック&ミニマルなタッチで立体的にデザインされた音像空間、やさしく伸びやかで繊細なニュアンスを含んだボーカル、独特の揺らぎを生み出す多重録音スキャットやコーラス、効果的なエフェクト音を随所に配置したアレンジから曲全体の構成力まで、カラソの非凡なセンスが隅々まで宿り、この作品を特別なものにしています。
Opa was the brainchild of Hugo Fatturoso, the Uruguayan musical genius who was behind the South American beat group Los Shakers.
After time exploring the rhythms of Rock, he returned to his first love, Jazz, and formed Opa in 1969 with his brother Jorge and Ringo Thielman on drums. Moving to New York in 1970, they became Airto Morreira and Flora Purim's backing band, appearing on several of their early to mid '70s albums. Digitally remastered edition of this 1976 release.
Track List
1. Goldenwings
4:15
2. Paper Butterflies (Muy Lejos Te Vas)
7:09
3. Totem
4:39
4. African Bird
5:41
5. Corre Niña
5:42
6. Pieces: Tombo / La Escuela / Tombo / The Last Goodbye
バレアリック、コズミックといった再発キーワードが発明されたようにはいかず、アルゼンチン産のこの周辺だけはプログレとか雑な括りで紹介されてましたが、きちんと聴いたらそう括るにはあまりにも豊穣だったアルゼンチン音楽。アレハンドロ・フラノフ、フアナ・モリーナら"音響派"らの親的世代、そしてチャンチャやバリオリンドたちエレクトリック・フォルクローレの祖父といった構図でしょうか。もちろんカルロス・アギーレ、キケ・シネシらコンテンポラリー・フォルクローレ勢も90年代にリリースしています。特にキケは代表作までこのMelopeaから出してますね。
発起人はアルゼンチン・ロックのパイオニアの一人、リト・ネビア(CHEE SHIMIZU監修によるコンピもありますね)による自らのアルバム、"Melopea"から取られたものだと思われます。ここに収められているのはやはりダンス耳に親しみやすいシンセを使った奇トラックたち。フュージョンやニューエイジ、アンビエントでもシンセの使い方が独特で妙な訛りと宇宙感が滲み出てしまう、、コズミックやバレアリックと呼ぶには快楽よりもジャズやロック、フォルクローレすぎるし、軍政時代の影響かもう少しシリアス(この辺の影にはもちろんSPINETTAの影響も)。アシッドと呼ぶには伝統すぎるし、南米色すぎる。謎シンセに突然そこはとない感情が入り込んでくる、隣国ブラジルとは違うこれがアルゼンチンの音楽。個人的には、ディストリビューターとしてこのMelopea DiscosのCDを輸入しまくって山辺さんと夜な夜な発掘活動してたもので感慨深い。もちろんパーカッション、ミニマル要素もあるトラック群なのでラウンジDJなんかにもどうぞ。タイトルにある南の風とはどういう意味か。大号泣。 (Shhhhh)