- LP
Aksak Maboul
Onze Danses Pour Combattre La Migraine
Crammed Discs
- Cat No.: CRAM 011 LP
- 2024-03-03
ヨーロッパのインテリジェンス、プログレッシブ・ロック、映画音楽、スポークン・ワード、、etc、、難しそうにみえるこれらを華麗な世界観に仕上げるポップセンス。唯一無二のバンド、Aksak Maboulの実質新作です。
テレビが普及してない時代の60年代のドイツのラジオ劇Hörspielsのユニークなオマージュです。全15曲がシームレスにつながる幻想的な1枚。たまにハッとさせられるかっこよさはさすがですね。乞来日!テクノ/エクスペリメンタル好きにも是非です。ステレオラブのレティシアやTame Impalaらのメンバー擁するバンドAquasergeが参加。 (Shhhhh)
20世紀の終わりまであとラスト1ミリというタイミングで彗星のように出現し、アルゼンチンの音楽という聴きなれない括りを知らしめ、我々今の耳を作ったのはこの盤(とモノ・フォンタナ"CIRUELO")です。この不思議な色気と浮遊感はあらゆる00年代~のSSWに影響を与えたであろうもちろん今に通じるスタンダードへ。土と星の匂いのするサイケデリック感はむしろダンスミュージック好きに先に受け入れられました。ノスタルジック感ゼロ。21周年らしいが、そんな時間の感覚さえ掴み切れず逃げていく。
"バルセロナのソナー・フェスに出演後にアレハンドロ・フラノフ(アルバム参加)はそのままマヨルカにいる弟に会いに行き、先にブエノス・アイレスに戻り予定されていた公演の準備をしていた彼女は不安になり、アレハンドロに電話すると「もう独りでステージに立ったほうがいい」と言われ、激怒。アレハンドロは90年代にシンセサイザーを持って私の前に現れ、扉を開けてくれた。そして、私を置き去りにして、次なる扉を開いてくれた。"
という寓話のようなエピソードなど。 (Shhhhh)
一味も二味も違う大人の洒脱で瀟洒なポップ・バンド、AKSAK MABOULのリーダーのMarc Hollanderは"ワールド・ミュージック"総本山のCRAMMED DISCSのリーダー。ユーロ・ロックとワールド音楽のコアなところにいるそんな彼らのリミックスアルバムが普通なわけがないです。ダンスミュージックのリミックスとは違うインテリジェンス溢れる再構築集。とはいえ技巧的で難しいわけじゃなく、ミニマルなリフとスペイシーなシンセを多用したプロダクションはダンス耳にも十分素晴らし。
こちらはVol.2、Mulatu Astatke、Floating Pointsなど数々のトップ・アーチスト達の作品に参加する名ドラマー/コンポーザー才人Tom Skinnerによるソロ・プロジェクトHello Skinny (sample1)が全リミックスの中でも好み、
ここでこの人Tolouse Low Trax(sample2)、本人達の再構築(sample3)さらにチリ/ドイツのプロデューサーMatias Aguayoはハマってますねこの人の世界、余程オールドスクールなプログレです。。ハイセンス変態ポップ組手15バージョン、大人のエクスペリメンタル・ポップ秋のお供に。ラウンジDJ時に素敵に鳴ってくれそうです。しっかし、やっぱり洒落てますな。 (Shhhhh)
もはや伝説と言ってもいいグループAKSAK MABOULの代表的なアルバムが〈CRAMMED DISCS〉から再発。単なるプログレッシブなものではなく、辺境なサウンドが足され遊びもある音楽的にも素晴らしい作品。それも1977-1980年のライブ音源や2015年の演奏も収録した約80分の太っ腹なCDやDLコード、ブックレットも付いた豪華仕様! (日野)
『ホーン・セクションが高らかに鳴り響くアフロ・ビートやジュジュとエレクトロニックの融合、それからジャジー・ヒップホップ等々、土着的でエネルギッシュな楽曲と洗練されたエレガントな楽曲が入り混じった傑作となっています。ピジン言語(二か国語が混合されて出来た通用語)、パトワ語など多言語表現による新鮮な響きがメロウにも挑発的にも感じられて◎ムーディなダウンテンポ、ドライヴ感満載のアフロ・トラック、ヴォーカルをフィーチャーした甘美で幻想的な楽曲等々、ジャンルを跨いで境界線を広げていくような鋭敏な感性がとても心地良いです。』
Track List
老舗名レーベル〈CRAMMED DISCS〉などからリリースしているHECTOR ZAZOUがディレクションしたFRED FRITHも参加する83年の大名作!!エレクトリックなリズムに合わせてセンスよく配置された楽器が絶妙であり、淡々と歌いながらも突然入るオーバーダブされた美しい和音やメロディのポップさにハッとさせられる。アフリカ的でもあり近未来的でもあるようなどこにも無い音楽で、いつ聴いても素晴らしい!全リスナーにお勧めしたい大傑作です! (日野)
Track List
ウガンダ〈NYEGE NYEGE TAPES〉で衝撃のデビューを飾った、ウガンダ、アフリカン変拍子トライバルの強力なリズムとエレクトロニックなグルーヴが出会った熱狂のサウンド!CONGOTRONICSも送り出したご存知、前衛音楽からワールドミュージックまで素晴らしいラインナップがずらりとならぶ、AKSAK MABOULのMARC HOLLANDER主宰〈CRAMMED DISCS〉からアルバムリリースです! (サイトウ)
Track List
MUTADO PINTADO〜BEIGEなど数多くのリミックスワークや仏〈VERSATILE〉レーベルでのシリーズ作品でも信頼の厚いACID ARABが待望のニューアルバム!ヨルダンの木管奏者HASSAN MINAWIのファゴットを取り入れたサブヘヴィな北アフリカアシッド「Habaytak」(sample1)など、今回もヨルダン、トルコ、シリア、そして北アフリカを中心にワールドワイドなゲストアーティストを迎えて作り上げる中東電子オルタナティブダンスプロダクション。前作以上に重たいサブベースでダンス指向性、並びに中東色を研ぎ澄ました作品に仕上がってます!推薦。 (Akie)
Track List
本作を聴いたポール・ボウルズがモロッコを舞台にした映画、"シェルタリング・スカイ"のサントラをHorowitz依頼したという奇盤(このサントラは坂本龍一も参加)。Horowitzはモロッコは伝統音楽のグナワの聖地、エッサウィラにてグナワフェスの初代芸術監督を務めたり、2019年にRVNGから再発されたこれまた奇盤である"Eros in Arabia"をリリースしたりという経歴の持主。N.Y80`sアヴァンギャルドとペルシャ(イラン)伝統音楽の融合という実験/アヴァン要素よりも、もう少し蠢くような有機的な浮遊感に溢れた作品。2022年再発。今面白い!インテリジェンス溢れるお仕事はCRAMMED DISCSより。昨年再発予定が延期だったので待ってましたの作品。Jon Hassell好きにも! (Shhhhh)
上記新旧ゲストはワールドミュージック視点でも豪華メンバー!アンゴラ音楽をエレクトリックにアップデート&ポルトガル語圏であるブラジルや島国カーポヴェルデの伝統音楽/リズムも混じり、いわゆるポルトガル語圏のアフロ音楽の2020年台集大成的アルバム。当然アフロハウスの要素も自然に混じり、クドゥロやサンバ、ノルデスチ(ブラジル東北部)リズムも入り混じる!変に流行りを取り入れたり、ワールドミュージック系にありがちな余計なフュージョンは一切せずに、ルゾフォニア/アンゴラ音楽のオリジンと"今"にフォーカス。アルバムを通してグルーヴと風景が一貫し、アフロ・ポップからハウスまで良質でラウンジやリスニングで大活躍しそうな一枚。名門CRAMMED DISCSより。
2014年作も秀作でよく使ってました。 (Shhhhh)
エレクトリック化と言ってもエレキギターやシンセではなく、電化親指ピアノという突拍子もない突然変異がコンゴはキンシャサで起こりました、そのドキュメント1978年。コノノNo.1、オルケストル・バナ・ルヤ、サンカイ、オルケストル・バンバラという当時の4グループをフランスの録音技師ベルナール・トレトンが1978年当時録音、一部は名門OCORAでも発表されましたがこの度この貴重な音源がリリース。このエディットにクレジットされているマルタン・メソニエとは、キングサニー・アデ、パパウェンバ、レイ・レマといった"ワールドミュージック"の80`Sの名盤の数々をプロデュースしたフィクサー。フランスのワールドの知恵と人脈を駆使したクラムドらしい作品。ニェゲニェゲやアフロビーツの元ネタですね。にしても頭を打たれたような脳震盪ダンスミュージック、、、 (Shhhhh)
Track List
1STの曲は誰かのミックスに入ってたり、聴くと全曲クラシックなわけで、しかし洋楽紹介のメインストリームからみたらSPINETTAのようにアーカイブの海に埋もれてしまっていたのか。理解と解放はいまだったのかと勝手に解釈。いわゆる"ワールド・ミュージック"の総本山でありながら、絶えずそこを批評的かつ愛ある視点で外側に立っているレーベル、ベルギーはCrammed Discの創始者でもあるMarc Hollanderのバンドというもの面白い。Fred Frithらヘンリー・カウ周辺にレティシア・サディール、Julien Gascといったスレテオラブ周辺らハイセンスなポップ職人たちも参加。プログレ、スポークンワードとは過去のものだと思ってたけどいえいえそんなことはない。大人たちの瀟洒な遊びと歌と演奏。最高です。 (Shhhhh)
元ZNRで個人的にも大好きなエクトル・ザズーの折衷な浮遊感シンセとアフロポップ、ワールドミュージック初期全盛の勢いを感じる"ミクスチャー"。DJ的にもコズミック・クラシックで12分超えのAngel(sample3)など収録され美味しい一枚。
しかし、これ当時はワールミュージック直球ではないし、ニューウェーブって呼ぶには新しかったしこのハイセンスっぷりはやはりニューエイジ・リバイバルを通過した今の再発なのかなと。そして2020年まさかの新譜のアクサク・マーブルは同じくCRAMMED DISCSからだし、その首謀者マーク・オランドももちろん参加。トレンドの法則とはいえ、この初期ハイセンスCRAMMED DISCSの世界が今後いよいよ紐解かれるのかなという鍵の一枚でしょうか。大興奮。未発表の6曲と限定シングルにしか収録されなかった3曲を含む9曲を追加収録。フロアにもリスニングにもオッケーな瀟酒すぎる一枚。 (Shhhhh)
一味も二味も違う大人の洒脱で瀟洒なポップ・バンド、AKSAK MABOULのリーダーのMarc Hollanderは"ワールド・ミュージック"総本山のCRAMMED DISCSのリーダー。ユーロ・ロックとワールド音楽のコアなところにいるそんな彼らのリミックスアルバムが普通なわけがないです。ダンスミュージックのリミックスとは違うインテリジェンス溢れる再構築集。とはいえ技巧的で難しいわけじゃなく、ミニマルなリフとスペイシーなシンセを多用したプロダクションはダンス耳にも十分素晴らし。
まずはVo.1はロンドンのVanishing Twin(sample1)、ブリュッセルのShungu(sample2)、The Notwist(sample3)、テニスコーツとも共演するドイツのポストロップ的にジャーマンロック・バンドThe Notwist、ウェールズ出身のSSWCate Le Bon、アメリカの実験音楽家Carl Stone、ウガンダのタイコ集団でNyege NyegeからもリリースがあるNihiloxicaのメンバー、RVNGからのリリースも素晴らしかったロシアのKATE NV + 本人たちの再構築。どれも本当に面白いです!大人のエクスペリメンタル・ポップ秋のお供に。ラウンジDJ時に素敵に鳴ってくれそうです。しっかし洒落てますな。 (Shhhhh)
メンバーはステレオラブのJulien Gasc、Chassolのアルバムにも参加するBenjamin Glibert、Tame ImpalaのJulien Barbagalloなどによる先端ユーロ・アヴァン・サイケバンド。サントラともつかぬ時代感わからぬ雰囲気ですが、シェルシの音色と振動の探求、リゲティの動きのあるクラスター、ヴァレーズのメロディック・キュビズム、フェルドマンのようなグラフィック・スコアからインスピレーションを得てのアルバムとのこと。The Possibility of a New Work for Aquaserge - Lost in a Guitar Case」と題した音楽と演劇のショーの一部として演奏されます。
進行形ユーロ・アヴァンロックの尖った一面、アメリカの今ジャズでも最近聞かれないない尖ったアンダーグランド感にヒリヒリしますね。面白い〜〜!Aksak Maboulでこの辺興味持った方は試してみてください。 (Shhhhh)
ベルギーの発掘レーベルStroomからコンピレーションが出たり、SUB ROSAから"Les Nouvelles Musiques De Chambre #1"(新しい室内楽)というアルバムを出していたりするCRAMMED DISCSのお膝元ベルギーのレジェンダリー作家による不思議室内楽。 (Shhhhh)
欧州発の"ワールドミュージック"をある意味定義づけ、00年代フアナ・モリーナ、コノノNO.1らの発掘から衝撃のリリース、昨年のAksak Maboulまで。いつでも尖った感性で音楽を紹介するベルギーのベテラン・レーベルであるCRAMMED DISCSによる1984年からの試み、"Made To Measure"は架空の演劇、映画音楽をコンセプトに始まったようです。本盤Vol.1はレーベルオーナーのMarc Hollander率いるAksak Maboulが監修的な役割
、一番DJでも使えそうな"Odessa"(sample2)さらに、サンフランシスコのTuxedomoonのVerdun(sample1)は第一次世界大戦の有名な戦場を描いたオランダ映画のサウンドトラック、イスラエルのポストパンク・バンドMinimal Compactの曲は振付師Pierre Droulersのダンスパフォーマンスのために制作、Sub Rosaにも作品を残すベルギーの電子音楽家Benjamin Lewはファションショーの音楽に使われた楽曲を提供。いわゆる架空のサウンドトラックのようなコンセプトはちらほらありますが、ここまでコンセプチュアルに提示した最初の方ではないかと。このシリーズはジム・ジャームッシュ、ジョン・ルーリー、川久保玲、山本耀司も参加したとのこと。ならではのセンス、インテリジェンスを感じる一枚。 (Shhhhh)
ページトップへ戻る
アフリカ〜ラテン〜英米ポピュラー音楽のタワレコ的音楽、または世界フォルクローレ/土着音楽といった文脈からも外れた、ヨーロッパ主義的浪漫と知的音楽。強引にプログレなんて括ってもいいけど、自由でハイセンスで瀟洒な19世紀のサロン音楽の系譜なんてしたほうがしっくりきますね。のちに"ワールドミュージック"の総本山でありそのジャンルの型を決定した、Crammed Discの創始者、Marc Hollanderのバンドというのが最高に面白い。Luaka Bop、NONESUCHもクラムドの後を追ったとwindbellも分析しています。とはいえエスニックや教条的要素は全くなく、しっかりたっぷり快楽的でかつ摩訶不思議トリップと寓話の世界の音像。ZNRはもちろんアルゼンチン諸作もこの遺伝子なんだろうし、チェンバーポップの大元ネタだったりするのかなと。とにかく大推薦です。 (Shhhhh)